大江戸徒然日記

大都会でありながら、未だに人情ある東京の下町生活をお伝えする江戸っ子若女将の日記です。

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お悔やみ申し上げます。

懇意にさせて頂いていたブロガーさんが亡くなりました。
暫く更新のされていなかったブログに、どうかされたのかしらん、と存じておりました。
久し振りに覗いてみた彼のブログに掲載されていたのは、奥様の手によって更新、公開された彼の遺書でした。

ショックでした。

職場の出来事、家族の日常、平穏で素朴な毎日。
いつも愛情を持って綴られていたそれは、余命半年の宣告を受けてから彼が書き残した、何よりも大切にしていた他愛のない日常の記録、生きた証だったのです。

余命半年の宣告。
それを家族に隠して過ごした日常。
すっかり気付いておられた奥様。
毎日のように襲う絶望感との葛藤。
        ・
        ・
        ・
一体どれだけの想いをこめて、願いをこめて、過ごされた毎日だったことか。


過ぎたことですが過去に女将にも、どうにも体調の芳しくない時期がございました。
思い立って訪ねた病院でお腹に腫瘍が見つかり
「悪性かもしれないので検査しましょう」との医者の言葉にドキリとし
その大きさや年齢から「悪性であったら長くないな」とその言葉を重く受け止めておりました。

祖母の自宅介護も十年目を迎え日々衰えていく彼女の姿に、嫌が応にも「人間という存在」が日々死に向かって生きている事を意識せざるを得ず、そういった感覚に慣れていたのか生来の性格なのか、恐怖感や絶望感よりも「世の中にはそういうこともある」と、意外に冷静な自分にどこか安心しながら、意外に冷静な自分にどこか困惑jしながら、これからどうするべきかと苦慮したものです。

帰宅して一緒に暮らす家族に、誰より母に、伝えるのが辛く感じたものでした。
もしかして「逆縁の不幸」というものを彼女に味合わせてしまうのかもしれない、そう思いながらの会話がひどく重たく、淡々と話しながらも彼女の反応だけが怖くそれだけに神経を集中しておりました。
女将同様に冷静な家族に安心しつつも、何かあったら母を支えてやってくれよ、と弟妹に視線を投げ。
検査結果が出るまでに何かあった場合の対処を弟に頼み。
それでも遠く暮らす旦那様には言えずに、言わずにおりました。

幸い悪性ではなく、今から思えば笑い話のようですが、
夏の盛りにフラフラになりながら、重たい体を無理やりに毎日通ったのは盆踊りでした。
不調をきたした体に浴衣も重く、足を引きずるようにして会場に到着すると提灯の灯は眩暈がするほど眩しく、震える指先に力を込めて体を動かしていた毎日。
踊り出してしまえば何もかも忘れてしまうかと思えばそうでもなく
かえってそれは例年にない自分の不調を実感するものであり、そんな自分に焦りを感じ
「今日倒れたら明日は踊れないかもしれない」
そんな思いに捕りつかれ、疲れても座る事もできず、恐らくはいつもと違う笑顔で踊る日々。
「今日は踊った。今日は踊れた」と帰れば帯も解かずに布団に倒れこむ毎日。

もちろん亡くなった彼には比べようもない程に他愛のない女将の経験ではございますが、あの時期に日々感じていた思いが蘇って参りました。

宣告を受けてから彼が一体どれほどの精神力と愛情を持ってそれからの日々を過ごしたか、どんなにか生きてお子さん達の成長を見守っていたかったことか、どんなにか過ごす時間を大切にしていたことか。
喉が切れんばかりに叫びだしたいところを、奥様に気付かれぬよう声を殺して泣いた夜。
想像するだけでその辛さに痛みに絶望的な重たさが女将をも襲います。
ましてご家族の悲しみは如何ばかりかと、察するに余りある状況に励ましも白々しいようでコメントを書き込む事も出来ずにおります。

「生きたい」という叫びが聞こえてくるようで、「今、生きている」そのことに価値が有るのだと改めて気付かされます。
生きる事は辛い事も苦しい事も悲しい事も沢山沢山あるけれど、それでも同じだけ楽しい事も嬉しい事も沢山沢山ある。
「生きている」というその事は普段は意識してはいないけれど、改めて血の通った手を見て、散るイチョウの葉を見て、「生」を実感し・・・最後に又一つ彼からその感謝の気持ちを教えて頂きました。

決して何処の誰とも知らぬ仲でありながら、時に励まされ時に学ぶことも多いブロガーの繋がりはPCの無機質な画面の向こうに生きる人の息吹を感じるもので、やはりそれもコミュニティに違いはございません。
もう彼の息吹を感じる事がないのかと思えば、三十代の若さで迎えた終焉は本当に残念で無念でなりません。
短いお付き合いではございましたが、これまで本当にお世話になり有難うございました。
そしてどうかご家族の皆様にはお元気で、またいつか笑いの溢れる毎日を取り戻す日が参ります事をお祈り申し上げて、この場を借りてお悔やみ申し上げたく存じます。


本来のブログの趣旨からは外れた本日の更新でございますが、この場以外に追悼の場がございませんので敢えて掲載させて頂くことにいたしました。




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【2008/12/19 09:44】 | # [ 編集]


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江戸っ子若女将

Author:江戸っ子若女将
東京生まれの東京育ち
 平成の江戸っ子

最近ネイルに凝っています

趣味の盆踊りのため夏中浴衣で過ごし,冬はラグビー観戦,春からはF1を楽しむ他、お能・歌舞伎・クラシックや相撲,オペラ鑑賞にとお江戸を跳び回る一年。
アメリカドラマ好き
実はゲーマー
歴史好きの城マニア
城址・古戦場めぐりが生き甲斐

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